2014年3月2日日曜日

力について考える

唐突ですが、みなさんは「力」"Power"についてどう思いますか。実はこの質問は僕たちのように社会科学をやっている学生にとっては非常に重要な命題です。
社会学的な解釈によると、力は社会を運営する上で最も重要な概念の一つだとも言えます。

例えばフランスの哲学者、ミシェル・フーコーは力とは「関係性」であり誰も所有する事が出来ないと主張しました。その一方で、彼は私たち自身の精神に力は内在化しており、もはや自分たちの自分たちの一部であるとも考えました。

同じくフランスの哲学者ジャン・ボードリヤールは力はマルクスが主張するように資本主義によって独占されているがもはや経済ではなく社会システムそのものが、消費と象徴交換によって人々を操り幻想を見せていると考えました。

他にもたくさんの見方があるのですが、ウクライナで起こっている暴力や東アジアでの異様なパワーポリティクスを理解するためには力について考える事は非常に大切です。

またこれは僕の個人的な考えですが、人間は思考を与えられた代わりに、野生の力、すなわち、自然環境という最大の暴力から逃れられないような弱い身体を与えられたのでしょうか。その恐怖から人間は本能的に力を常に欲しているとも考えられます。もしそうならば、私たちの力の向き合い方は今後ますます大切になっていくかもしれません。

いずれにせよ、こうした事を大学一年生から真剣に考えられる事を僕は本当に幸せに思いますし、それに意味があると思って少し自分の中の自問自答を少し形にしてみました。

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