ロンドンは世界有数の国際都市であることは誰の目にとっても明らかですが、留学生の視点でロンドンをみる場合はいくつかの点に気をつけなくてはなりません。
まず第一に、ロンドンはどの民族、人種もある一定の数がいるということです。これはつまり、簡単に自分の出身国の集団を見つけることが出来るため現地の人や他のバックグラウンドの人とほとんど交わらずに暮らせてしまうということです。
僕は高校時代に留学生・非白人がほとんど居ないウェールズで学んだため、ロンドンに来たばかりの頃は日本人がたくさんいる環境に感動しましたが、その居心地の良さにかまけてしまっては、留学している意味がないと思います。なぜなら留学で身に付くスキルで最も重要なスキルは異なる文化的環境に適応する能力だといっても過言ではないからです。
第二にイギリス留学という大きな視点で考えたときに、ロンドンに最初に来てしまうと他の場所にいかない上に、ロンドンの環境がイギリスのスタンダードと勘違いしてしまうことです。他の都市出身のイギリス人に言わせればロンドンは「全く別もの」です。ロンドンだけを知ってイギリスを語るのは非常に短絡的です。ちなみにスコットランドの独立運動も反ロンドン的な要素があったことは広く認知されています。
また、ロンドンは国際的な環境なため、「ごく普通の」イギリス人の考えに触れる機会が少ないとも言えます。地方都市にいけば今でもアジア人に対する差別などは当たり前のようにあります。こうした現実もロンドンの外に出て住んでみなければ分かりません。
ロンドンに留学することの魅力はたくさんありますが、視点を変えてみると、国際都市であるがための問題も理解することが大切です。
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